「ネットで調べた対処法を試しても重い」
「もっと劇的に軽くする方法が知りたい」
「早いPCと遅いPCの違いは何・・・」
最近のWindows10搭載パソコンは安価なものでもスペックが良いため、昔と比べるとサクサク動くものが多くなりました。
しかし、そんな現在でもまだまだ動作が重くて遅いパソコンが多く残っています。
では「サクサク動くパソコン」と「もっさりと重いパソコン」の違いは何でしょうか?
この違いさえ理解できれば、重い原因と対処法がわかります。
SEとしての仕事柄、何種類ものWindows10搭載PCを導入・メンテナンスしてきた筆者と一緒に詳しくみていきましょう。
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重い遅い最大の原因はディスクの読み書き速度
実は「ディスク読み書きの速度」が最も重要なポイントになります。
それは、PCが何かを処理するときのボトルネック(1番時間がかかる処理)が、ディスクの読み書きだからです。
↓を観てください。この2つのPCの違いは、ディスク(左:SSD、右:HDD)のみです。
※その他よく比較されるCPUやメモリは同じ条件
2020年に現存しているPCに搭載されているディスクは、主に2種類に分類されます。
1つが「SSD(ソリッドステートドライブ)」、もう1つが「HDD(ハードディスクドライブ)」です。
現在は、SSDが主流で、動画の通りHDDよりも圧倒的に高速に読み書きできます。
まずお使いのPCがSSDかHDDかを調べよう
キーボードのWindowsキー↓を押下しましょう。
次に「でふらぐ」と入力して、Enterキーを2回押します。
すると、次のように「ドライブのデフラグと最適化」画面が開きます。
赤枠内の表示で次のように判断できます。
- ソリッドステートドライブ → SSD
- ハードディスクドライブ → HDD
もし、お使いのPCにHDDが搭載されている場合、CPUやメモリがハイスペックでもSSD並みにPCを高速化することは極めて困難です。
CPU(GPU)やメモリはPCの重い動作に関係ない?
ディスクほどではありませんが、CPU(GPU)やメモリ容量も、PCのパフォーマンスに影響します。
- CPUの種類:Celeron, Core i3, Core i5, Core i7など
- メモリ容量:4GB, 8GB, 16GBなど
これらCPUやメモリの違いが、PCパフォーマンスに影響するのは、例えば「複数のアプリを同時に動かす」「画像・動画編集などの高負荷処理をする」ときです。
具体的にどう影響するの?各CPUの違いは?メモリ容量は何GBならOK?といったポイントをこちらに詳しくまとめました↓
Windowsの設定変更だけでは軽くできない?
ネット上にある対処法を試しても重い状態が解消しないことが多いのはなぜでしょうか?
例えば、よく見る「アニメーションをオフにする」「バックグラウンドで動く不要なサービスの停止」「ディスクの空き容量を増やす」といった対処法ですが、確かにこれらはPCに対する負荷を軽減します。
しかし、その効果は限定的です。
これまで説明してきた通り、PCの処理速度はハードウェアに大きく依存しています。
ただし、もともとサクサク快適だったのに、急に重くなった場合は、Windows10に障害が発生している可能性があります。
また、まれに設定変更だけで効果がある場合もあります。
<Windowsの設定変更や修復で軽くなるケース>
- Windows Updateの失敗などで不安定な状態になっている
- バックグラウンドで不要なアプリが大量に動いている
これらの場合は「Windows Updateの適用」や「バックグラウンドで動作するアプリ停止」で、サクサク快適な軽い状態に改善できます。
ハードウェアではなく、ソフトウェア(OS, ドライバなど)側に問題があるときの重い原因と対処法↓
ケース別に重い遅いときの対処法を紹介!
まずはパソコンを完全シャットダウン(Shiftキーを押しながら通常シャットダウン)して再起動してみましょう。
意外とこれだけで軽くなるケースが多いです。
重い状態が解消しない場合は、↓の各ケースを参照して対処してください。
搭載ディスクがHDD、メモリ4GB以下
HDD→SSDへの換装、メモリの増設を検討します↓
外部リンク SSD換装:OSを含むHDDをSSDに完全にクローンする
いや、ちょっと難しい。。という方は、SSD搭載PCに買い替えるのが手っ取り早いです↓
買ったばかりなのに遅い
PCを購入して手元に届いたとき、どのような状態か知っていますか?
- 工場でPCが製造される
- 在庫になる
- 注文を受けて出荷する
手元に届くまでには、それなりに時間がたっています。つまり、Windows Update(更新プログラム)がたまっている可能性があります。
この状態でインターネットに接続すると、大容量の更新プログラムをダウンロードするため、負荷がかかって重くなります。
また、セキュリティソフトの更新やスキャンが動いている可能性もあります。
急に重くなる
スケジューリングされたWindows Update(更新プログラム適用)やウイルススキャンが動作し始めた可能性があります。
自動メンテナンスの設定を変更し、自動で上記が実行されるのを止めれば、急に重くなるという現象は発生しなくなるでしょう。
外部リンク Windows 10 の自動メンテナンスを無効化する方法
しかし、PCの状態を正常に保つためにメンテナンスは実施する必要があります。つまり、結局手動で実行するときに重くなりますので、HDD→SSD、メモリ8GB以上にすべきです。
起動が遅いくるくる
無駄なスタートアッププログラムを停止することで軽くなる可能性があります。
しかし、↑で紹介した通り、PC起動時のボトルネックはディスクからWindows10を読みだす処理です。
つまり、ディスクアクセスが高速になれば劇的に改善することができます。
もしSSDなのに遅いという場合は、不要なスタートアッププログラムを止めましょう↓
起動が遅い原因と対処法・解決策を詳しくまとめました↓
ネット・ファイルダウンロードが遅い
もともとは速かったのに遅くなったという場合は、光の終端端末やルーターなどのネットワーク機器に問題が発生している可能性があります。
まずは、パソコン本体とこれらの機器を各取扱説明書の通りに再起動してみましょう。意外とこれだけで軽くなることが多いです。
解決しない場合はこちら→ 外部リンク インターネットの速度が遅い – 5つの原因と対策方法
動きが何かおかしい・重い
ハードウェアのスペックが高い場合(Core i5, メモリ8GB, SSD)でも、Windows Updateが失敗して、Windows10が不安定な状態になる可能性があります。
今までに経験したことがある現象
- 突然Excelファイルの枠線が消える
- 急にPCが重くなった・・・WindowsのTempファイルが増え続け、Cドライブの空き容量が300KB以下になっていた
これらの現象は、Windows Updateを適用し直すことで解決する可能性があります↓
PCが重い/遅い原因と対処法まとめ
最近のWindows10搭載パソコンは安価なものでもスペックが良いため、昔と比べるとサクサク動くものが多くなりました。
これはハードウェアスペックの向上が大きく起因しています。
お使いのPCに搭載されているディスクの種別を確認し、もしHDDが搭載されている場合は、SSDへの換装か、もしくはPCの買い替えを検討しましょう。
ディスクはSSD、メモリは8GB以上なのにそれでも重いという方は、↓を試してみてくださいね。